めばるin関門 関門海峡でのメバリング エギング 山口県下関市周辺でのメバル釣行記
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2005年10月29日  900〜16:00

■ 夢のアコウ ■






6時の出撃に備えて5:30にセットした目覚まし。
しかし目が覚めたのは6時だった。

「ゲェーッ!」

遠足前夜の子供のように寝つけなかったおかげで寝坊。
同行の長男はさらに寝たのが遅かったようで
「起きれぇーっ!」
の大声に訳の解らぬ寝言を言う始末。

そんなこんなで20分遅れでようやく出撃。
しかし天候は前日から回復する事無く
厚い雲に覆われ風が不安を募らせる。
そんな不安を胸に一路北を目指した。

途中コンビニで朝食&昼食を仕入れ
移動の途中で朝食を済ませるが
味わう余裕などどこにも無かった。

そしてようやく目的地へと到着。
空には所々青空が覗くようになっていたが風は残っていた。
ポイントに立つとgurerinnさんの情報通り無数のスミ跡。
アコウが狙いの釣行だが…
最初に手にしたのはエギングタックルだった。
(意志弱〜っ)
右から吹き付ける風に足元を左へ流れる激流。
エスツーの3.5Dでさえあっという間に流され
ボトムへエギを送り込むのは容易ではなかった。
それでも我慢のエギングを続けていると
ショートジャークからステイに入ったところで

ドンッ!

小型ながら最初の一杯をゲットした。





アオリをゲットしたところで
本命のアコウタックルの準備に取り掛かる。

ロッドはゼナックのS86 accura
リールはシマノの03TP 2500SDH
ラインはデュエルのX-Wire 22lb
リーダーはフロロラインの5号

そしてリグはアコウしん吉SP

半信半疑でキャストして来たメタルジグだったが
今日は不安な思いよりも祈りに似た思いが強かった。

そしてその時が来るの信じて流れの中へフルキャスト。
しかしその流れはメタルジグをも押し流す勢いだ。

いかんなぁ〜

右手から左前方へと流れる本流を避けて
左方向の沖合い15m付近へフルキャスト。
25gのムーチョ・ルチアはX-Wireをスプールから
引きずり出しながら一気にボトムへと潜行して行く。
そして程なくコンッと着底の合図がティップへと伝わる。

さぁ、これからだ!

立ち位置からほぼ平行となる15〜10m付近をトレースしてみる。
まずはジャークを2発!
そしてフォール。
すると直ぐにコンッ、着底だ。

ロッドのS86 accuraはCV-COSTUMのNewModel。
ティップのガイドがULからLDBへと変更され
通常のS86よりも固めのセッティングに感じる。
それでもメタルジグの動きはティップに吸収されているのか
あまりにも早い着底だ。

そこでそこからは少し派手目のジャークを心がける。

おりゃぁ〜っ!
おりゃぁ〜っ!

とロッドを大きく煽りカーブフォール。

こんなんで!
ええんか!

と更にジャークを2発!

何でもええ!
反応してくれ!

力を込めた派手目のジャークを入れながら
それに合わせて色んな言葉をつぶやく。

その姿はちょっと危ないオ・ヤ・ジ・?

それでも人目を気にする事無く
へっぽこジャークを繰り返す。
て言うか貸切状態に近いそのポイントは
気にする人目など周りには無かった。
これまた小心者には好都合なポイントだった。

それから少しして…
着底から次のジャークに入ろうとロッドを煽ると
それに合わせてグィーとティップが絞り込まれる!

おぉーーーっ!

一旦煽ったロッドを水平位置まで戻し
もう一度思いっ切り煽って見る。

ギュィーーーン!

しなりながら大きく孤を描くロッド…

そして確信した。

間違いない!




・・・・・!(^^;




くっそぉーっ!




根掛かりじゃぁーっ!(汗)



しかし強靭なラインシステムは難なく根掛かりを回避。
無事メタルジグを回収してくれた。

ふぅーっ…

それから数キャストするがやはりいつもの様に反応が無い。
しかし今回は今までとは違い集中力が途絶える事は無かった。
そしていつしか無の状態で
キャスト&アクションを繰り返していた。

そしてその時は普通に訪れた。

根掛かりを出来るだけ避ける為に
着底寸前までのフォールを心掛けてアクションに移ると
グィンとティップに伝わる重量感。
それは明らかにそれまでの根掛かりの硬い重量感とは違い
自然と緊張感の高まる何とも言えない重量感だった。

来たか!?

リールのハンドルに掛けた手をフル回転させながら
一旦ティップを下げもう一度大きく煽って見る。

グィン!

グググググッ!

おぉぉぉぉぉーーーっ!

根に潜られない様に浮かす事を意識しながら
ロッドを立てて少し強引にリールを巻き続ける。

ググッ!

だったか

グググッ!

だったか

ブルブルッ!

だったか

緊張のあまりその引きは覚えていない。
確かな手応えの中で大量のアドレナリンを放出しながら
無我夢中でひたすらリールのハンドルを回すのが精一杯だった。

そして徐々に足元へと近付いてくるライン。
しかし獲物は浮上する事無くラインの先は未だに海中の中。
そして足元直下まで寄せるが
最後の抵抗を繰り返しその姿を現さない。

心拍数は上がり体中に響く鼓動で無呼吸状態。
つばをゴクッと呑み込みながら
リールのハンドルを回し続ける。

すると赤っぽい魚影が海面へと近付いて来た。

ドクッ!ドクッ!ドクッ!

さらに高鳴る鼓動。

アコウ?

カサゴ?

そしてようやく5m下の海面に姿を浮かべたのは
橙色の斑点と縞模様の憧れのアコウだった。

ゲットーーーーー!

おっしゃ!

おっしゃ!

おっしゃ!

ガッツポーズ3連発!

獲ったぞぉーーーっ!

おぉぉぉーーーーっ!

アコウの口にガッツリと
自作アシストフックが刺さっている。
それを見て更に嬉しさが込み上げて来る。

やったぜ!

そして迷う事無く一気に抜きあげる。

ドサッ!

念願だったアコウ。

初めて目にする活きたアコウ。

追い求めてきた夢のアコウ。


こ・い・つ・かぁ〜


こうして夢のアコウは現実の物となった。

見惚れるその貫禄溢れる雄姿はとても大きく見えた。

離れた場所でエギングをしている長男に
アコウゲットを告げる事無く暫く感動の余韻に浸る。
そして繰り返し心の中で囁く。

ガハハハハッ(^^)/

アコウ獲ったぞぉー!

ムハハハハッ!

どんなもんじゃい!

諦めずに頑張った甲斐があった。

未だに信じられないが…

アコウ獲ったぞぉー!

ウォォォーーーッ!

そしてRFJFへのウェイ・イン用の画像をデジカメに収め
ようやくそのサイズを認識する。





気分的には50cmオーバーなのだが目盛りは27.5cm。
だがそのサイズは問題ではなかった。

ハッハッハッ!

何度見てもアコウじゃ!

ウシシシシィ〜!

もう納竿してもいいほどの達成感に包まれるが
キャストを再開する。
だがもう何も期待する物は無かった。
さっきと同じポイントへキャストして
同じラインで同じアクションを繰り返す。

少し前の出来事を思い浮かべながら…

すると長男がこっちへ戻って来る姿が見えて来た。
少し肩を落とし気味にプラプラ歩くその姿から
おおよその見当はついたがあえて声を掛けてみる。

「釣れたか?」

『ダメ〜』(>_<)

やっぱりね。

そして次に自分が吐くセリフを思い浮かべ思わず顔がニヤける。
そのニヤけ顔をグッとこらえながら
一生懸命平常心を装って出来るだけあっさりと
その言葉を口にしようと勤めるのだが…
その顔はこらえきれない笑顔で引きつっていたに違いない。
そして何とか待望のセリフを口に出来た。

「アコウ釣れたぞ…」

うひゃぁ〜!
言っちゃったよぉ〜
カッコいい〜

ブイ、ブイ!

(^^)V

ガハハハハッ!

『マジ?』

予想通りの反応だった。
そして引き続き平常心を装いながら低い声で

「おお!」

ひぃ〜

むちゃくちゃカッコいいやんけぇ〜

これぞ親父の威厳か?


『やったね。スゴイやん。』

「でもバイトして来たのは解からんやった」(^^;

「気付いたら何か釣れとったんよ」

と脚色する事無く状況を伝える。

そうしながらジャークをしているとまたしても…

グググググッ!

今度は長男の目の前で、

「おぉっ!何か来た!」

ちょっとカッコ悪いけどその時点では

「何か来た!」

が正直なとこだった。

だがロッドから伝わるその感覚は30分前とほぼ同じだった。

「アコウ!」

「…かも知れん。」

『 ・・・ 』

その様子を無言で見守る長男。
確かな引きを感じながらさっきよりは少し余裕で巻くリール。
そして…

おっしゃ!

「やっぱりアコウじゃ!」

2匹目だから言えるこのセリフ。

う〜ん

し・あ・わ・せ・も・の・だ♪

『やるねぇ〜』

ガハハハハッ!

ブイ!

(^o^)V





そしてそこからが問題だ。
無欲で2匹目をゲットしてしまい今度は急に欲が出て来た。

ほんじゃ3匹目を頂きますか(^^)

そうして釣ってやろうという気持ちが高まりボトムを意識し始める。
そして長めのフォール。
するとあっという間に根掛かりだ。
それまで何とか回収出来ていたジグだが
根の底深くに潜り込んだ様でビクともしない。
そしてリーダーが根ズレでブレイク。
記念すべき初アコウを2連発したジグを失う(涙)





それからは完璧にリズムを崩してしまい根掛かり続出。
今度は根ズレでX-Wireからブッツリ。

こりゃいかん。
落ち着け!
そして暫くボトムを避けたアクションをしていると

ググッ!?

おっ、何か来たでぇ〜
だがそれまでとは違って軽い。
そして程なく海面へ浮上して来た白っぽい魚影。

それはエソだった。





さらにポイントを変えてジグを撃ち込むが
3匹目のアコウが頭から離れない。
次ぎこそは30cmオーバーだ。
欲は膨らみ3匹目のアコウは30cmオーバーが目標となっていた。
そして我慢出来ずにジグをボトムまでフォール。

ゴツッ!

ガクッ!

そして根掛かり(汗)

結果ロスト(泣)

人間欲を出すとろくな事はありません。

それからまたボトムを避けてジグを撃ち込んでいると

ググッ!

おっ、今度は初青物か?

しかしまたしても白い影…
さっきより少し大きなエソだった。





写真上がクロエソ?
写真下がオキエソ?





この時点でメタルジグでの釣果は
アコウが2匹、エソが2匹。
本命の2連発でかなり満足である。

しかしエギングオンリーで同行の長男はキープ一杯のみ。
さえない顔の長男に何とかアオリイカを釣らせてやりたい。
そして12時を過ぎたところでアコウタックルを片付けて
アオリイカのランガンへと突入した。
所々に雲を残して青空の広がった空。
しかし一向に風の止む気配は無い。
それは日本海の時化た波も同様だった。

大きな漁港を叩いてまわるがコロッケのみ。

行けども行けどもイカの姿は無し。
寒さと時化で深場に非難しているのか?
そして次に向かったシャローポイントで
ようやく今日の2杯目のキープをゲット。





その後長男も何とか2杯キャッチしたところで納竿とした。
初アコウをゲットした割にはちょっと後味の悪い最後だ。
だがクーラーに収めた宝物を持ってニコニコ顔で家路に着いた。

『おかえり〜♪』

次男が笑顔と元気な声で出迎えてくれた。

『お父さん釣れた〜?』

待ってましたその言葉(^o^)/

「おう!アコウが釣れたぞ!」

『あ・こ・う・?』

「おぉ!アコウじゃ!」

『 ・・・ 』

『お父さん見せて』

「ほ〜ら、これがアコウじゃ」





『ふ〜ん』

(コラッ!)
(そんなリアクションかよ。)
(もっと親父を喜ばさんかい。)
(幻の魚やぞ・・・)

そして早速アコウの解体に取り掛かる。
お楽しみは胃袋の内容物。
まずは大きい方のアコウから。
しかし期待に反して胃袋から出て来たのは体長3cm前後の
小さなエビが数匹だけだった。





たったこれだけぇ〜
少し不満に思いながら小さい方のアコウに取り掛かる。
すると驚いた事にこちらの胃袋は空っぽだった。
やっぱ彼らは腹ペコだったんだろうなぁ〜
あんな鉛の塊に喰いついて来るくらいだから。
そんなバカな事を思いながらちゃっちゃとシゴ完了。





今回は煮付けにして食べました。
その食感、旨味は流石は高級魚!

必ずやまた釣って食ってやるぞ〜!
そう思わせる魅力いっぱいの魚です。

次の目標はアコウの刺身やね。





2005年10月29日の初アコウは  
2003年 5月31日の初アオリ、 
2004年 5月 8日の初キロアップ
に続く思い出の一日となった。




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