2006年11月12日(午前の部) | |
■ 気合 ■ 日曜日は小学校の行事に参加する次男。 長男と二人で久し振りに気合が入る土曜日の夜。 明日は早朝出撃して一日思う存分シャクリ倒せる。 AM 1:30 携帯電話のアラームをAM 5:00にセットして布団に入る。 そして目を閉じるのだがなかなか寝付けない。 次男に手を焼く心配の無い久し振りの一日釣行。 だから久し振りの遠足前夜の子供の気分。 取らぬ狸の皮算用でニヤケながら妙に気がたかぶる。 AM 2:30 布団の中で寝返りを繰り返す。 普段なら気持ち良く布団に入るのだが 今夜は寝付けないのが徐々に苦痛に。 いっその事今から行ってやるか… AM 5:10 2度目のアラームで目が覚める。 おっといけねぇ〜 10分のロスタイム。 目が覚めて最初の大仕事は 「起きれぇ〜〜〜っ!」 目覚めの悪い長男を起こす事だ。 AM 5:30 何とか予定通りにアクセル・オン。 所々に雲はあるものの 星空を眺めながら目的地を目指す。 AM 6:00 山間部に差し掛かる頃徐々に明るさを増し始めた 夜明け間近の空の向こうに怪しい黒い雲陰。 こりゃぁ降るな・・・ 峠を下って暫くしたころ ポツ、ポツとフロントガラスに雨粒が… AM 6:30 CutStage EN ROUTE 前を通って直ぐ先のコンビニへ。 朝食用のソフトドリンク、菓子パン、おにぎりを購入。 赤白ツートンの魚竹号が居ないかキョロキョロしながら 橋を渡って一番奥の最初のポイントへ到着。 AM 7:00 タックルの準備を済ませて次男に電話を掛ける。 「おはよ〜」 『おはよ〜』 「起きとったか?」 『うん』 『お父さん今日仕事なん?』 「 ・・・ 」 「学校のお祭り楽しんで来いよ」 『うん♪』 さぁ〜お父さんも今日は楽しむぞ! (^o^)/ コンペにセットしたのはエスツー3.5号のお気に入りカラー。 待ちに待った恋人にもう直ぐ合える♪ そんなハイテンションで気合を込めた第一投! 気持ちイィーーーーーッ! すると先にキャストを始めていた長男にヒット。 長男のファーストヒットはコロッケサイズ。 ふふっ 親父の狙いはそんなもんじゃない。 AM 7:10 長男のファーストヒットに動揺する事無く マイペースでの5投目。 気合を込めたフルキャスト! 風に煽られるラインに注意を払いながら着底を待つ。 そして今日は一投目から続けている 春をイメージした大きな2段シャクリ。 そう、狙いは何たってキロアップだから(^_^; そしてシャクった後はテンション気味のフォール。 ロッドを軽く握り締めた手はティップに 最近視力の衰え始めた目はラインに 全神経を集中させてその時を待つ。 すると… 鈍い右手はティップに何も感じる事は出来なかったが ラインに僅かな変化が見て取れた。 ゴクッ 雑念を呑み込むと自分だけの静寂の世界。 心拍数が上がり始め呼吸が止まる。 間違い無い。 心の中でカウントダウンスタート。 3・2・1 気合を入れてロッドを思いっ切り煽る。 おりゃぁ〜〜〜っ! ズン! た、たまらん… こ、この瞬間… 大きく曲がったロッドは止まり ラインはパンパンに張っている。 そして始まった… ギュイン! ギュイン! ギュイーーーーーン! アオリイカの逆噴射に合わせて アドレナリンの放出も開始! うぅーーーーーっ た、たまらん… こ、この瞬間… ヤッタぜ! (^o^)V ようやく呼吸を再開して長男に一言。 「来たぞぉーーーっ!」 ふふっ グリッ! グリッ! グリッ! ロッドを大きく曲げてリールを巻く姿。 どやっ、 どやっ、 どんなもんやぁ〜 へへっ たまらん... 『えらい遠くで乗ったねぇ』 「おう!」 「フルキャストの最初のシャクリやけぇ〜のぉ〜」 ガハハッ! 気持ちエェ〜ッ! グリッ! グリッ! グリッ! リールを巻くこの重量感。 た、たまらん… ギュイーーーーーン! ギュイーーーーーン! 愛おしい逆噴射 た、たまらん… 何て気持ちええんじゃぁ〜っ! だが・・・ 足元でブシュブシュ言っているアオリイカを見て現実に戻った。 『ギャフは?』 と声を掛けてくれた長男。 「いらん・・・」 「抜けそうじゃ」 そう、そんなサイズだった。 それでも用心しながらよっこらせと抜き上げ無事着地。 目標のキロアップには到底達していないが その横たわる姿には大満足。 『800ぐらい?』 「いや〜600ぐらい?」 少し遠慮がちに答えるが その目測の甘さは正に素人。 いかに釣っていないかという経験値の現れ。 誰にも聞かれてなかったからいいものの ヤバイヤバイ(汗) 開始早々の納得の一杯に更に気合を入れてキャスト再開。 次こそキロアップじゃぁ〜! 少しして降り始めた大粒の雨にも負けず一人キャスト続行。 気合! 気合! 気合! さぁ来い! さぁ、さぁ、さぁ・・・ 雨が上がって遠く離れたポイントへ移動した長男。 視界の中で数センチのその姿がしゃがみ込む。 釣れたのか? いやぁ〜根掛かりで結び直してるんじゃ… こっちの方が釣れるのに。 そう自分に言い聞かせて我慢のキャスト。 AM 8:30 するとまた小さな姿がしゃがんでいる。 釣れたのか? 本当にこっちの方がいいのか? 向こうに行ってみなくていいのか? 少し弱気になっていると 足元の先のブレイクラインの向こうでドンッ! ほらっ! ここでも釣れるじゃん。 そう自分を慰める2杯目はコロッケサイズ。 そして我慢出来ずに気になる長男にメールを送信。 「釣れたか?こっちはあれから一杯だけ」 早く来い。 早く来い。 釣果が知りたい。 だが待っても来ない長男からの返信。 すると返信をくれずに長男が戻って来た。 手にはイカの入った白い袋。 (やっぱ釣れとったんか) 親父からの「あれから一杯だけ」のメールの 影響なのか少し余裕の表情に思えた。 ちょっと悔しい。 「何杯釣れたんか?」 明らかに数杯入っていそうな袋を見ながら尋ねた。 『3杯』 「 ・・・ 」 そっか、3杯か… 見たい気持ちをぐっと抑えて 「向こうのクーラーに入れとけ」 そして少しムキになってキャスト再開。 それから数キャスト。 更にキャスト。 キャスト! キャスト! キャスト! 気負ったキャストを続けるのだが… こうなるとなかなか釣れなくなる。 そして熱くなっている自分に気付く。 気合を入れ間違えると結果は出ない。 エギングの上達には精神修行も大切かなと… AM 9:40 もう少し粘って潮が変れば出そうな気もしたが 冷静さを取り戻すために気分転換を兼ねて 最初のポイントを後にして移動する事にした。 いつもは通過するキャストした事の無かった漁港の波止。 マイナーだった頃に爆釣したがすっかりメジャーになって 恋人を奪われた気分になってしまうお気に入りのポイント。 まだあまり知られていないと思う秋限定のマル秘ポイント。 未だに納得する釣果は無いけどかなりメジャーなポイント。 4つのポイントでキャストしてみるが 風・波・濁りでどこも思うような釣りが出来ず追加はゼロ。 やっぱ最初のポイントで粘れば良かったかなぁ〜 もうすっかり気合は抜けている。 PM 0:00 そして次のポイントへ向け更に移動。 朝食用に買ったパンとおにぎりを 正午を知らせるサイレンを聞きながら 片手ハンドルでようやく口にした。 さぁ、気合を入れ直して午後からもやったるでぇ〜っ! (午後の部)へつづく..... |
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