2007年 9月22日 | |
■ 顔射 ■ 「おい!起きれよ」 今朝最初に起こしたのは次男。 次男にとっては初となる早朝出撃だ。 パッと目を開くがいつもの朝とは違い まだ暗い部屋と窓の外。 一瞬何事かと無表情だったが 直ぐに状況は呑み込めた様で 『おはよ〜』 とサッと起き上がった。 平日はこうはいかないが やっぱり釣バカの息子だ(^^) 社会人になり免許も車も手に入れて 最近親父を出し抜いて独り早朝出撃をかます 長男も以前より寝起きが良くなった。 暗闇の中、釣りバカ親子は車に乗り込み まずは近くの24時間ストアーとコンビニで 朝食、飲物、おやつを仕入れて 今回の目的地である北へ向け車を走らせる。 寝静まった夜の街をまだ見慣れていない次男は 物珍しそうに窓の外の景色に見入っていたが やがて寝息を立て始めた。 約1時間で夜が明け始めたポイントへ到着。 先行者はエギンガーが一人。 次男の為に足場の良い場所を確保するため 長男を先に行かせて親父はクモの巣を異常に怖がる 次男と二人で獣道をゆっくりとポイントを目指す。 ポイントへ到着する頃には先行の長男は タックルを組み終えキャスト準備を整えていた。 そして予想通りファーストヒットは長男。 そして直ぐに次男と親父も参戦するが 切れ藻やゴミが多く釣り辛い。 朝マズメでボコボコの爆釣を目論んだが イマイチ状況が良くない。 何とか次男に釣らせてやりたいのだが… そんな次男はとっとと竿を置いて おにぎりに夢中になっていた(^_^; その後長男が数杯追加するが サイトで確認出来るイカが居ない。 そして早々にポイント移動。 少し離れた漁港を目指す事にしたが 通り過ぎた磯が気になった。 まだ時間も早いしちょっとやってみるか。 そしてUターン。 朝日が眩しい道路脇の磯でキャスト再開。 すると開始早々長男が連発。 親父も様子見でキャストすると 連発してハイテンション! 「おい!こっち来い!」 次男を呼び寄せ キャストせずに置いていたポイントを 指差してキャストを促す。 『あっこ?』 「おう!」 直ぐに巻き出すクセのある次男に 「キャストしたら少し沈めろよ」 といつものように注意するのだが… 「もうちょいガマンせーやー」 『 ・・・ 』 「ストップ!」 「そこでじぃーとして…」 「イカ着いて来てないか?」 「おらんのぉ〜」 『 ・・・ 』 「よっしゃ!もう一回」 だけど次男には彼の釣りのスタイルが有る様で… 直ぐに親父の元を離れてキャスト続行。 (まぁええわ) 長男はハイペースでヒットを続け 親父もそれに続けと頑張る(^_^; で、次男は… 二人にほったらかされてマイペース。 そんな次男がようやく叫んだ。 『キタァーーーーーッ!』 (おっ!来たか) 直ぐにロッドを置いてカメラを手に駆け寄る親父。 小さいながらもアオリイカの引きを楽しむ次男の姿。 「やったのぉ〜!」 『釣れたぁ〜♪』 そして難なく抜きあげてポーズ。 『ええとねぇ〜・・・』 『そしてねぇ〜・・・』 興奮気味の笑顔で状況を説明してくれる次男。 「良かったのぉ〜」 「まだまだ釣れよ」 『うん♪』 そしてまた 『キタァーーーーーッ!』 嬉しい声がまた聞こえた。 そして余裕のポーズ。 しかし彼はその時まだ知らなかった… この後に訪れる××を… 「はい、こっち向いて〜」 「もうちょっと腕を伸ばして〜」 親父の注文に素直に応える次男。 すると… ブシューーーッ! 親父はデジカメ越に一瞬何が起きたか解らなかった。 直ぐに目の前のカメラを下ろして見ると… うぷぷっ♪ 「ちょっとこっち向いてん」 『 ・・・ 』 「こっち向けっちゃ」 『もういや〜』 そこには人生2度目のアオリイカの顔射を受けた 次男の姿があった。 不謹慎な親父ではあるが腹の底から笑えた。 「ギャハハハハッ!」 1度目の顔射は長男が釣ったアオリイカの墨を 運悪く顔面で受け止めてしまったのだが 今回は自らが釣ったアオリイカでの洗礼。 まぁ成長した証しと言う事で…(^_^; (父ちゃんなんでいつも僕だけが…) しかし… それに懲りる事無く墨で黒くなった帽子を脱ぎ捨て 顔の墨を拭き取りキャスト再開。 すると海の女神が気を遣ってくれたのか… しかし調子に乗りすぎてヒットしたアオリイカを ポンピングしながら寄せて見事にバラシ! 「バカ!一定のリズムで巻かんか!」 『いいやん!』 「ダメっちゃ」 『 ・・・ 』 そして調子を狂わせたのか次男のヒットが止まる。 それでも辛抱強くキャストを繰り返す次男。 その横で長男は数を稼いでいた。 願いを込めた?シャクリも及ばず… 好調に釣れるのは長男ばかり。 不調の次男に付き合うかのように 親父もアタリが止まってしまう。 やがて長男にもアタリが止まり いよいよ秋イカのランガンスタート! 想定はしていたが予想外に早い開始となった。 最初に立ち寄った漁港では親父が先攻(^^) 長男がノーヒットの中で抱いて来た一杯。 その嬉しさは悟られないように努めた(^^; さらにポイント移動を繰り返してみるが 状況が良くなく竿出しすらしない始末。 (どこもダメやな〜) 会話の途切れた重い空気の車内。 すると車の前方に黒い影。 あれは… 通り過ぎる瞬間確認してみると やっぱり… 直ぐに車を止めギアをバックに入れて 黒い影のところへ後戻り。 そして車を停めて居眠りをしていた次男に 「おい、窓を開けて下見てん」 『 ・・・ 』 『どうしたん?』 「ええけぇ〜下見てみ〜や」 親父に言われるがままに窓を開けて 下を覗き込む次男。 『あっ!お父さんカメ!』 『どっから来たんかね〜』 「田んぼから来たんやない」 『ボクが見つけたんよ♪』 (はあっ?) 暫く二人で観察して道路から 安全な場所に逃がし次のポイントへ。 先行のエギンガーは一人いるが釣れてない様子。 親子バラバラになって雑なエギングをしていると アッ! やっぱり… ハハハッ やっちゃった(^^; でも直ぐに撃ち直すと 元気のいい個体がガッツリ! それから更にランガンを続けるが… 向かい風の中でも堤防の犬走りに 正座しながら頑張る次男。 何とか喜ぶ顔を見せて欲しいのだが… 徐々に風が強さを増すばかり。 更に南下を続けるが追加のないまま ドライブインで昼食。 そして過去次男にも釣果のあった ポイントへも行くがロッドを曲げるのは 長男ばかり。 更に南下を続けるがどこもイマイチ。 まだまだ夕マズメまでは時間があったが 朝が早かったので見切りをつけて納竿。 帰宅後は自分が釣ったイカを含め 捌くのを手伝ってくれた次男のおかげもあって 賑やかなイカ尽くしの夕飯となった。 3度目の顔射はキロアップでね(^o^)/ |
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