めばるin関門 関門海峡でのメバリング エギング 山口県下関市周辺でのメバル釣行記
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2004年12月10日  20:30〜40:30

●2004' 県北西部釣り納め

(第一部) デッカァ〜ッ!

11月13日にやらかしてしまった事により今年最後となる北西部へ。

差し迫ったお勤めを目前に控え落ち着かない週末を迎える。
さらに天気予報の今夜は微風快晴。そして大潮。
ん〜ん こりゃたまらん。
重なり合う条件に我慢は体に毒だと都合の良い判断をして
会社を久し振りに定時で切上げさせてもらい家路へ。(^^)
一分一秒を惜しみながら夕食と支度を済ませていざ出撃!
今まで北西部への釣行では一度も使った事の無い高速道路を利用して
長門にあるお気に入りのポイントを目指して
注意しながら直走る。
やがて訪れる心配事にそれ程少しでも長い時間海へ居たかった。

ポイント到着前から上昇していたテンションはピーク寸前。
早く釣りた〜い!
着くや否やタックルの準備を手際良く済ませてキャスト開始。
しん吉はエギング、長男はメバリングでスタート。
さぁ今夜は釣って釣って釣りまくりじゃぁ〜!
いつもは持ってくる事の無いデカイクーラーも準備万端。
それほど爆釣に燃えていた。
しかし湧き出る気合とは裏腹に開始から1時間二人ともノーバイト。
なんでやぁ〜今夜は釣らせてくれぇ〜!
もうそろそろ一杯目が来ても…と粘るのだが…
満潮を過ぎて潮の動きは悪く静まりかえった海。
お願い、何とか一杯。
しかし願いは叶わず○ボの無かったポイントでまさかのノーバイト。
天は我を見捨てたのか。

近くの漁港へポイントを移しメバリングで気分転換を図るのだが。
何処を叩いてもチビメバだらけ。
これじゃぁ〜つまらん。
今年最後になるであろう北西部への釣行で
ちょっと期待が大きすぎた感もあるのだが…
でもやっぱりキロアオリに尺メバルで締めたい。
そんな思いを胸に少し離れた次のポイントへ向け移動開始。
少し下がったテンションを回復すべく途中立ち寄ったコンビニで
仕入れた塩カルビおにぎりをパクつきながら車を走らせる。

暫く走ってたどり着いたポイント近くの空き地は先客?で一杯。
仕方なく少し離れた場所に車を停めてエギング&メバリングの
両タックルを手に先を急いで歩き出す。
すると案の定釣座は先客5〜6名で埋まっている。
見ると全員電気浮き仕掛けでアジの泳がせをしている。
んん?何狙い?
入れる隙間も無く仕方無しに期待薄の内波止へ移動。
するとそこにも電気浮き仕掛けの竿を出す釣り師が一名。
何狙いですか?と尋ねると
「イカ」
と返事が返って来た。おっ!
アオリイカですか?
「そう。あそこの連中は胴長20〜30cmを6杯上げてるよ」
とさっき諦めた場所を指で指してくれた。
へぇ〜こりゃぁチャンス到来か。

早速少し離れた場所でAccuraをキャスト開始。
長男は相変わらず小メバと遊んでいる。
暫くしてにわかに海面がざわつきだしたかの様に感じて
タックルをFLSにチェンジし怪しい海面へ向けキャスト。
すると直ぐにクックックッと伝わる本日の初バイト。
ピシッと合わせてグググッとヒット!
魚信で感じた通りヒットしたのはアジだった。
ライズも始まり入れ食いとなりダブルヒットも。







そこへ丁度ダイコロさんよりメールが届く。
こちらの厳しい状況と今釣れ出したアジの事を伝えると
「ベイトの居る所にアオリ有り」と返信が。
教えに従いタックルをAccuraに持ち替えキャスト再開。
しかしアオリの反応は… 無い…
暫くしてふと左前方に何やら気配を感じる。
目をやると薄暗い海面を黒っぽい物体が浮遊?している。
どうやらこちらの方へ近付いて来ているようだ。
藻?ゴミ?はて何だろう?手を休めて様子を伺う。
常夜灯の灯かりでその物体が識別出来る範囲に近付いて
来るにつれてその物体の色が茶褐色である事が解った。
さらに一つではなく二つ。何じゃぁ〜いったい…?
そして次の瞬間!
うっ…
こ、これは…
初めて見る光景に息を呑み込み立ち尽くす。
デ、デカイ!

これが噂には聞いた事の有るソデイカかぁ〜
連れ添って泳ぐペアのソデイカ。
人がゆっくり歩くぐらいの速さで泳ぐその姿は圧巻だ。
お〜い!イカイカ、デカイデカイ、タモタモ。
直ぐに長男に声を掛けて玉網を持って来させようと
するのだが興奮のあまり単語の羅列になってしまっていた(笑)
しかし残念な事に玉網が届く範囲まで近付きそうにない。
悠々とそしてゆっくりと目の前を泳ぎ続ける2杯のソデイカ。
え〜い!一か罰かとエギをキャスト。
頭部から足へフッキングを試みてリーリング開始。
よし、もう少しもう少し…今だ!とシャクるが胴をかすめる。
するとその瞬間…
目の覚める様なジェット噴射一発でアッという間に視界から消える。
本当にそれは見事なジェット噴射だった。

漁港の奥へと姿を消していったソデイカ。
しかし外海へと帰るには目の前の水路しかない。
ひょっとしたらまたチャンスがあるかもなぁ〜
アジのライズもすっかりなくなり緊張の漂う海。
まださっきの興奮が残る中ソデイカの事を考えながらキャスト再開。
帰ってくるのかなぁ〜?
それから間も無くまたまた姿を現したペアのソデイカ。
でもそれはさっきの二杯ではない。
外海から港内へと入ってきた別のペアだ。
しかしそのサイズ、通り道はさっきとほぼ同一だ。
やはり玉網は届かない。ダメを承知で海へ向け玉網を伸ばすのだが…

内波止で釣り始めた頃3隻の漁船が深夜の漁を終えて帰港してきた。
その内最後の1隻が水揚げを終えて係留場所へと移動しようとしていた。
その船長の目にこちらの異様な姿が届いたのだろう。
そして離岸してこちらへ船首を向けていたその船の側方へと
ソデイカのペアが姿を消していった瞬間船長が操舵室を飛び出してきた。
おおっ!アカイカかぁーっ!
船底へ姿を消したのか船長は船上を左右へ移動を繰返し覗き込んでいる。
そして次の瞬間ピッカァー!と集魚灯が点灯される。
これまた暗い海で間近で始めて見る光景にビックリ。
その明るさたるやただものではない。船の回りだけまるで昼のようだ。
そして大きな玉網を手にした船長に向かって叫んだ。
『4杯!4杯居ますからねぇ〜!4杯ですよ〜っ!』

そして狭い船溜りでのソデイカ狩りが始まった。
慎重にそーっと船を走らせる船長。絶妙のコントロールだ。
集魚灯を灯して船溜りの奥へ様子のおかしな動きをするその船に
水揚げ作業を終えて姿を消していた人たちが集まり出して来た。
するとその船の様子が一変した。スピードを上げこちらへ戻ってくる。
「アカイカがおるでぇーっ!」
船長が水揚げ場に集まった人達に叫ぶ。するとその中の一人が
おった!おった!
と叫びながら大きく柄の長い玉網を持って走り出した。
直ぐに集魚灯を灯した船も戻って来て大捕物が始まった。
どうやらイカを追い込んでいるいるようだ。
そんな大捕物をしながら船長が大声でみんなにさけんでいた。
「ええかぁ一杯はあそこの兄ちゃんにやれよ!」
えっ!僕?
「ええかぁ一杯はあの兄ちゃんのやけぇのぉ〜!」
と嬉しくなるなる言葉を繰返す。
玉網を手に走り回る人。前進後退を繰返す船。暫く大捕物は続いた。
言葉も無くその様子を見守るしん吉親子。
これぞまさしく手に褪せ握る時だった。
そして船の動きが止り集魚灯が消え人の姿も消え始めた。
獲れたのかなぁ〜?
貰えるのかなぁ〜?

すると動きを止めていた船がこちらへ向かって動き出した。
ドクッドクッドクッ・・・
何故か心臓の鼓動は大きくなり心拍数が上がる。
目の前に横付けされた船の操舵室の向こうから船長が現れた。
両手には真新しい水揚げ用の発砲スチロールが抱えられている。
そしてその中には驚くほどのバカデカイ烏賊が横たわっている。
「一杯は掬ってくれた人にやったけぇな。一杯でええやろ。」
何と優しい船長。
何杯獲れたのか尋ねると二杯との事だった。
第一発見者とはいえ何もしていない僕に丸々一杯くれるとは。
『ありがとうございます』
笑顔の船長は操舵室へ戻り船を出して帰っていった。

しかしデカイ。息子と二人暫く見入る。
今まで海中で泳ぐ魚を釣り上げても泳ぐ姿より小さい事ばかりだったが
今回は泳ぐ姿を見た印象よりも遥かにデカイ。
タモ入れしなくて良かったと今更だがその姿を見ながら思った。





さて、どうしよう?
記念撮影を済ませて嬉しい反面どうすればいいのか困っていた。
まずは〆るか。
イカ〆ピックを手にするがそのイカの大きさから比べると
まるで爪楊枝の様に思えるほどデカイ。何度見てもデカイ。
上手く〆る事が出来るのかなぁ〜と不安に思いながら最初の一刺し。
ブスブスブス…
今迄に無い感触で刺さっていくピック。
ダメか!(汗)
もう一度、ブスブスブス… ピックが短く感じる。
更にブスブス…
おっ、変った。半身が白く変色した。出来るじゃん。
何度かブスブスブス…と刺し込んでようやく完了!
その感触は少し気持ち悪いものが有った。





しかし助かった。
今回も空っぽのまま持ち帰る事になるのかと思っていた
大きなクーラーの出番がやってきた。
備え有れば憂い無し。ハハハッ!
だけど大きなイカを抱えていつもより遠くに停めた車まではキツかった。
全く釣果は無いのだが大きな満足感を味わいながら内波止ヘ戻る頃には
電気浮き仕掛けの釣り師達も納竿の準備を始めていた。しめしめ…

そして今回はさらにドラマは続く。

ようやく尺メバルを狙えるポイントへ入る事が出来たのは25時を過ぎていた。
情報通りまだ新しいアオリイカの墨跡が残っている。
それを見てしまうとやはりエギングがしたくなりAcuuraでキャスト開始。
今夜の長男はメバルに的を絞っている様で墨跡には目もくれずメバリング開始。
暫くシャクっていると時折バシャッ、バシャッとメバルのライズが耳に入る。
釣れないアオリイカ。メバライズの音に徐々に気持ちはメバリングへ…
2種類のタックルを持ち込むといつもこうだ。
あっちをすればこっちが気になり、こっちをすればあっちが気になる。
結局どっちつかずに終る事もしばしば…(汗)
さっき大物を手に入れたし今夜はもうイカはイ〜カ(^^)
とアオリイカは朝マズメに再開する事にしてメバリングスタート。

良型を思わせるメバライズに注意しながらキャストを繰返す。
しかし反応が無い。
でも相変わらずメバライズは少ないが止む事は無い。
尺メバ用に用意して来たスクリューテールの2.5インチにチェンジした一投目。
着水から表層をトレース。
すると直ぐにモゾモゾっと怪しい気配。
来たな。ビシッ!ジジジィーッ。
よっしゃ!
本命ゲット!
尺には及ばないが20UPの良型だった。





しかし後が続かない。
ウエイト、ワームチェンジを繰返すのだが反応が無い。

そうこうしていると根掛り発生。藻に引っ掛けたか?
少しドラグを締込みロッドを煽る。
ジジジッ… 外れない
もう一度ロッドを煽る。
ジジジジッ… ダメか。
今度こそとロッドを煽る。
ジジジジジッ…???
何か変だなぁ〜?
(書くと少し間を置いてるように思えるがこの間連続して3回煽ったのだ)
ドラグの出方に違和感を感じて煽るの止めてみる。
するとロッドを立てたままの状態からドラグが鳴り始める。

ジジジジジジジジジジ…
ドラグは鳴り止まない
ジジジジジジジジジジ…
どんどん出ていく
ジジジジジジジジジジ…
ゆっくりと出ていく
ジジジジジジジジジジ…
何じゃこりゃ???
ジジジジジジジジジジ…
シーバスかなぁ〜?
ジジジジジジジジジジ…
いや違うかなぁ〜?
ジジジジジジジジジジ…
巻いてみるか。
グリグリグリジジジッ…
グリグリグリジジジッ…
寄ってるのかなぁ〜
グリグリグリグリグリグリ…
おっ止ったか。よっしゃぁ!
グリグリグリグリグリグリ…
ジジィーッジジィーッ!
おっ走った。
ジジィーッジジィーッ…
ジジジジジジジジジッ…
何じゃぁお前は?
ジジジジジジジジジッ…

『良い感じで曲がってるやん』
と長男がやって来た。
『シーバスじゃない?』
「いや違う。首振らんし横に走らん。」
その動きは向きを変えることなくずっと直線的だ。

グリグリグリジジッ…
グリグリグリジジッ…
グリグリグリグリグリ
ジジィーッジジィーッ
ジジジジジジジジジ…
そんなやり取りを繰返す。

『カーッ!気持ち良さそう!』
「バーカ。腕がダルイだけじゃ!」
おぉーっ、もう我慢出来ん。
勝負じゃっ!

グリグリグリジジッ…
グリグリグリグリグリ
グリグリグリグリグリ
グリグリグリジジッ…
グリグリグリグリグリ
グリグリグリグリグリ

おっだいぶ寄って来たな。

グリグリグリグリグリ
グリグリグリグリグリ

『あっ見えた!』
長男の声と同時に自分にも見えた。
タモタモ!
でもなぁ〜掬おうかなぁ〜?

足元近くまで寄せてきたその正体は…
何と
ソデイカ!
まぁ頑張ってみるか。

グリグリグリグリグリ…
一旦迷いから巻き取りを休め巻き取りを再開した直後
ボヨ〜〜ン…

それまで美しく弧を描いていたFLSはあっという間に元の姿に戻った。
ありゃまぁ〜
だがその時はさして悔しくもなくむしろほっとした。
回収したジグヘッドには大きな吸盤だけが残っていた。
スレで掛かったのか捕食しようとしたのかは定かでないが
おそらく前者であっただろうと思う。
ソデイカは足に掛かったコブラに気付く事無く
さっき目撃したのと同様に人がゆっくり歩くぐらいのスピードで
クルージングしていたに違いない。

それにしても何とソデイカの多い事だろう。
これが狙うと来ないんだろうけど。
しかしFLSは良く頑張った。
キャッチしてればいい話しのネタになったなぁ〜
とその事で少し悔しさと後悔を感じた。

キロアオリも尺メバルも出なかったが思い出に残る一夜。
27時を過ぎて朝マズメに備えて仮眠に入る。

あぁ〜話しのネタに獲っときゃよかったなぁ…

第二部 (五目釣り)へ続く




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